
目次
はじめに
「クラウドサービスを利用したいが、無秩序に費用がかさむのは避けたい」
このような課題をお持ちの企業様は多いのではないでしょうか。
Google Cloud や AWS などのクラウドサービスを利用して、オンプレミスから移行したい、もしくはハイブリッドにしてオンプレミスの負荷を減らしたいとお考えの方が少なくありません。本記事ではクラウドのコスト最適化の重要性や成功するためのコツを解説します。
また弊社センティリオンシステムの導入支援では、豊富なクラウド導入実績を元に、ご契約からクラウドデザイン、クラウド環境のご提供まで、お客さまの Google Cloud・ Google Workspace 導入をサポートします。
クラウドコスト最適化とは?その重要性とメリット
クラウドコスト最適化は、経費を最小限に抑え、企業の効率を向上させる取り組みです。
コスト削減
クラウドコスト最適化を実施することで、クラウドサービスに支払っているコストを削減できます。451 Research の調査によると、アメリカのクラウドユーザーの73%がクラウド料金を固定費として捉えています。
また、クラウドの料金プランの難しさが、適切なプランを選択できない要因になっており、コストの非効率性に繋がっています。
なお、クラウドコスト最適化ソリューションを使うことで、クラウド利用に関するデータを収集し、部門ごとに費用を請求できるようになります。
コストの可視化
優れたクラウドコスト最適化モデルは、企業の財務面や運用面の視認性が高まります。稼働していないリソースの特定やクラウド支出の監視、整理が可能になり、損失を減らすことで、利益を拡大することができます。
クラウドサービスの最適化
クラウドコスト最適化を行うことで、使われていない機能の検出やリソースの発見、放置されたツールの管理に繋がります。透明性が高まることで、効果的なクラウドコスト最適化の計画を作り、コストとパフォーマンスのバランスを整えることができます。
生産性の向上
クラウドのコスト最適化を実現した企業には、効率よく業務を進められるよう、新しいことを取り入れる社風があるものです。そのような企業では、別部署の人間とチームを組んでスピード感をもって意思決定していきます。新しい形の組織で生産性の向上が見込めます。
クラウドコスト最適化を実現する5つの戦略(リソース評価/サブスクリプション管理/チャージバック/ライセンス管理/予算管理)
クラウドコストの最適化は、一見難しくないように見えるかもしれませんが、実際は専門家を必要とするほど、難しいものです。課題を把握した上で、戦略的にアプローチしていくのが重要です。
以下のような課題がクラウドコスト最適化の妨げとなっています。
- クラウド利用料が把握しにくい
- 過剰なリソース準備
- 社内ルールの制約
- ノウハウ不足
次にクラウドコスト最適化の戦略について解説します。

リソースの評価と適切サイズ
まずは、既存のクラウドサービスで利用しているリソースが適切であるかを評価します。未使用のリソースがあれば、適切なサイズに調整することで最適化が進みます。Google Cloud やAWS などのクラウドサービスは、計算シミュレーションツールを提供しております。
サブスクリプションの最適化
ストレージやネットワークなどのサブスクリプションを必要以上に契約している場合があります。はじめから余剰を持っておく必要はなく、必要に応じて自動拡張できるようにしておくだけで、適切なサイジングになります。
チャージバックモデルの実現
チャージバックモデルを実現することで、企業内のどの部門でどれだけのクラウドサービスを利用しているかを把握する事ができるようになります。これまでの各部門での利用状況を収集し、費用を部門やプロジェクトに割り当てることで適切な予算管理ができるようになり、経営判断もしやすくなります。
ソフトウェアライセンスの監視
クラウド上で使用するソフトウェアのライセンスはオンプレミスと比べて、契約形態が変わる場合があります。そのため、ライセンス違反にならないように買い足したり、逆に減らしたりすることがあります。例えばマシン数に応じたライセンス契約の場合、オンプレミスでは5台のマシンで利用していたソフトウェアが、クラウドでは2台のマシンで済むようになれば、必要になるライセンスの数は減ります。オンプレミスからクラウドへ移行する際は、ライセンスがクラウド上で使用して良いか監視する必要があります。
予算と目標の一致
目標に対しての予算を把握することは最適化戦略で重要です。開発の責任者は経営陣と綿密に認識を合わせて、費用とニーズを把握します。その上で、要件を満たすように開発、運用を行っていきます。予算と目標を把握することで、費用のコントロールができます。
これらを実現するためには専門家のサポートを活用するのも手です。
当社センティリオンシステム 大阪事業所では、ランニングコストの最適化や Google Cloud のサポート、コンサルティングまでお客様のご状況に沿ったサービスをご支援します。お困りの方はお気軽にご相談ください。
クラウドコスト削減の具体的な方法(サイジング/データ転送最適化/自動スケーリング/未使用リソース削除/タグ管理)
リソースの適切なサイジング
インスタンスのサイズやスペックタイプを要件に適切に合致させ、コストを削減しつつアプリケーションのパフォーマンスを向上させます。
データ転送コストの削減
データの不要な転送を避け、パブリッククラウドとの間で発生するデータ転送料金を最小限に抑えることで、クラウドのコストを最適化します。
自動スケーリング
稼働状況の変化に応じてリソースを自動的に拡張し、稼働に必要であり、余分でないインスタンスのみを使用することで、コストを最適化します。
未使用リソースの削除
クラウド展開を定期的に評価し、未使用のリソースを特定して取り除くことで、効果的な最適化を実現します。
タグ付けとリソース管理ポリシーの実装
タグ付けとリソース管理ポリシーの実装により、クラウドリソースのトラッキングと管理が容易になり、組織は効果的にリソースの使用状況を把握し、最適な管理を行います。
まとめ
クラウドコスト最適化は経費削減と効率向上のために重要です。リソースの適切なサイズ設定、自動スケーリング、未使用リソースの削除などを行い、コストを可視化することで、無駄なくクラウドを最大限に活用できます。
また弊社センティリオンシステムの導入支援では、豊富なクラウド導入実績を元に、ご契約からクラウドデザイン、クラウド環境のご提供まで、お客さまの Google Cloud・ Google Workspace 導入をサポートします。